【国それぞれの時間感覚】機内放送編

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私がイギリスから帰ってきたときに聞いた飛行機の機内放送がとても興味深かったのです。

もうすぐ成田空港に到着するときの英語と日本語の機内放送です。

“Ladies and gentlemen, we will arrive at Narita airport in 15 minutes. ~”

“皆さま。当機は20分ほどで成田空港に到着いたします。~”

細かい表現は覚えていませんが、はっきり覚えているのが、

英語では「15分で」と言い切ったのに対して、

日本語では「20分ほどで」とボカした言い方をしました。

英語→日本語の順番だったのにもかかわらず英語の「15分」より5分長く言ったのです。

私は即時計を見て、何分で成田に着陸するか確認しました。

すると何とほぼ15分だったのです。

これを聞いてなるほどと思った方も多いでしょう。

具体的かつ正確な数字を提示されることをより好むイギリス人と、あいまいな表現を好み、かつ若干多めに言ってもらったほうが良い日本人。

その日本の航空会社は、外国人(主としてイギリス人)と日本人でアナウンスの内容を使い分けていたのです。

さすが世界に誇るおもてなし芸ですね。

この話には後日談があります。

私がこのことをアメリカ人の友人に話したら

「それは単に“15分”というのが4分の1時間で区切りが良かったからでしょう。そんなことどうでもいいよ」ということでした。 。

これもイギリス人とアメリカ人の間にある文化別の時間の感覚なのでしょう。。。

By 各務 乙彦