英語ができないのに海外出張が心配…乗り切る方法を徹底解説!

英語に苦手意識がある状態で突然海外出張を任されると、多くの方が不安を感じます。
実際、日本人の英語力は国際的に見ると低い水準にあり、EF英語能力指数(2025年版)では世界123か国中96位と低いレベルに分類されています。
つまり、仕事で英語を使うことに自信が持てない人が多いのは無理もありません。
とはいえ、心配しすぎる必要はありません。
限られた時間でもできる準備や工夫次第で、英語に自信がなくても海外出張を十分に乗り切ることが可能です。
本記事では、英語が苦手な方が海外出張で直面しがちな課題や必要な準備、そして現場で使える対処法を徹底解説します。
海外出張で英語ができないと不安なのは当然!

海外出張では言葉の壁によるハンデを痛感しがちです。
現地での会議資料やメールの読解、担当者との急なやり取りなど、突然英語で対応しなければならない場面が頻発します。
そのため、英語に不安があると「大事な情報を聞き取れず判断を誤ったらどうしよう」「相手の意図を取り違えて交渉で不利にならないか」と心配になるのは当然です。
実際、英語ができないまま海外出張に行くと、コミュニケーションが円滑に取れず重要事項が正しく伝わらないリスクや、誤解から交渉が不利に進む可能性が指摘されています。
さらに相手の発言を正確に理解できないと、意思決定の場で不適切な対応をしてしまう恐れもあります。
また、海外出張の失敗談では「英語ができないがゆえの失敗」が多く見られます。
こうした現実を踏まえれば、英語に自信がない状態で海外に赴くことに不安を抱くのは自然な感情です。
しかし、事前にどんな状況で英語が必要になるかを把握し、対策を講じておくだけで精神的な負担は軽減されます。
「自分の英語では通用しないかも…」という不安を行動力に変え、できる準備を整えておけば、英語力不足を理由に出張の目的を果たせなくなる事態は避けられるはずです。
英語ができない方が海外出張で抱えがちな課題

英語に苦手意識を持つ人が海外出張で陥りやすい課題として、次が挙げられます。
- 会話が速すぎて聞き取れない
- 自信がなくて声が出ない
- 文法を気にしすぎて話が止まる
- 重要語句を聞き逃したと焦る
- 長文メールが読めない
以下から、それぞれ詳しく見ていきましょう。
会話が速すぎて聞き取れない
海外ではネイティブスピーカーの話す英語が「とにかく速い」と感じる場面が多々あります。
普段から英語に慣れていないと、相手のスピードについていけず内容を掴めなくなるでしょう。
たとえば、留守番電話の英語メッセージが「超早口」で何度聞き返しても理解できず、30回近く再生してようやく「airline ticket」 や 「you left」といった重要な単語を聞き取れたということもあります。
このように、相手の話す速度に圧倒されると必要な情報を聞き逃し、対処が遅れてしまいがちです。
対策
すべてを完璧に聞き取ろうとせず、要点となるキーワードを拾う意識に切り替えましょう。
会議や打ち合わせで相手の英語が速いと感じたら、細部まで逐一理解しようとせず「今の発言で強調された単語は何か」「数字や日時など重要情報は何か」に注目。
英語が得意でない人でも、キーとなる単語さえ押さえれば大まかな意味を推測できる場合が多いものです。
また、どうしても聞き取れなかったら遠慮せず「Pardon?(もう一度お願いします)」などと聞き返して確認する癖を付けてください。
ビジネスではわかったふりをする方がリスク。
速度が速いと感じたら一呼吸おいて確認することで、大事なポイントの聞き漏らしを防げます。
自信がなくて声が出ない
「英語で話すのが恥ずかしい」「間違ったらどうしよう」という思いから、いざ発言する場面で声が出なくなってしまうケースです。
自分の発音や文法に自信が持てないと、発言のタイミングを逃してしまったり、相手に話しかけられても萎縮してしまったりします。
「ネイティブの前で文法ミスしたら恥ずかしい」「通じなかったらどうしよう」という不安から思考が止まってしまうことや、「自分の発音変じゃないかな…こんな簡単な英語で大丈夫かな…」と自信を失うと口を開くのが怖くなることは多くの学習者が経験する悩みです。
対策
完璧さよりも伝える姿勢を重視し、短い文から口に出す練習をしておきましょう。
英語が拙くても構いませんので、とにかく一言でも声に出すことが大切です。
実は、文法的に完璧でも自信なさげに小声で話すより、多少間違いがあっても「伝えたい」という気持ちで堂々と話す方が相手には聞き取りやすいものです。
たとえば「I… I’m from the sales department…」 と詰まりながら話すよりも、「Sales department, from Japan.」のように主な情報だけでもハキハキ伝えれば相手は理解してくれます。
練習方法としては、自分の自己紹介や会議での一言目など「最初に発声する定型文」をテンプレート化し、何度も口ならししておきましょう。
名前・所属・出張の目的などをまとめた自己紹介文を暗唱しておくだけでも、初対面の場でスムーズに声が出せて、緊張が和らぎます。
大事なのは「間違えてもいいからまず声に出す」マインドです。
英語を話すときの障壁はメンタル面ですが、「間違えるのは成長のチャンス」と割り切って勇気を持って話し始めることで、次第に自信もついてきます。
文法を気にしすぎて話が止まる
英語で話す際、「正しい文を作らなきゃ」と考えるあまり会話の流れが止まってしまうケースです。
日本人の英語学習者に典型的な壁で、頭の中で文法チェックを始めてしまい、言葉が全く出てこなくなる現象です。
たとえば「週末に友達とサッカーをした」と英語で言いたいのに、「過去形はこれで合ってるかな?前置詞はforとwithどっち?」などと悩むうちに沈黙してしまい、結局「Soccer…friend…」と単語を並べるだけで終わってしまった、ということも。
真面目な日本人ほど「間違った英語を話してはいけない」という意識が強く、完璧な文章を組み立てようとしすぎてしまうのです。
その結果、会話のテンポが途切れ相手を待たせ、「言いたいことはあるのに口から出ない…」ともどかしい思いをする人は少なくありません。
対策
文法の正確さよりコミュニケーションの継続を優先しましょう。
会話中は「文法的に完璧な一文を作る」ことより「途切れず伝えきる」ことが大切です。
多少語順や時制が間違っていても通じることは多々あります。そして、相手も逐語的な正確さより内容を重視します。
むしろ文法にこだわって沈黙してしまう方がコミュニケーション上はマイナスです。
短いフレーズを積み重ねてでも、前に進む意識を持ちましょう。
たとえば「昨日サッカーをしました」を完璧な英語にしようと悩んで黙るくらいなら、「Soccer, yesterday, with friends.」と単語を並べるだけでも構いません。
文法的には粗削りでも、キーワードが揃っていれば相手は状況を推測してくれます。
実際、「沈黙するくらいなら拙くても言葉を出す」方が圧倒的に学びも成果も大きいという考えもあります。
会話はキャッチボールであるため、完璧な球を投げようと持ちすぎて無投球になるより、少々荒くても投げ返すことが肝心です。
英語圏の人々もコミュニケーションでは多少の文法ミスは気にしません。
間違いは後から修正すれば良いくらいの気持ちで、どんどん話をつなげていきましょう。
重要語句を聞き逃したと焦る
会話の中で肝心なキーワードを聞き取れなかった瞬間に、ドキッとして頭が真っ白になるパターンです。
「今の大事な単語を逃したせいで話についていけなくなるのでは」と焦り、さらに聞き取りに集中できなくなる悪循環に陥ることもあります。
特に商談や技術打ち合わせなど重要度の高い場面では、一語聞き逃しただけで不安になってしまい、以降の内容が頭に入らなくなることがあります。
対策
「聞き逃し=即確認」の癖をつけ、聞き返しフレーズを準備しておきましょう。
万一重要そうな語句が聞き取れなくても、その場ですぐ確認すれば問題ありません。
「I’m sorry, could you repeat that?(すみません、今のをもう一度言っていただけますか)」や「Could you explain what __ means?(__とは何のことか説明してもらえますか)」といったフレーズをあらかじめ覚えておき、聞き逃したら瞬時に口に出せるようにしておきます。
ビジネス上、わかったふりでスルーする方がよほど危険です。
勇気がいるかもしれませんが、一度「分からなければすぐ聞き返す」を徹底すれば、相手も「この人は大事な点を確認してくれる慎重な人だ」と好意的に受け止めてくれます。
また、聞き返す際に聞き逃した単語だけピンポイントで尋ねるのも効果的です。
たとえば「先ほどABCとおっしゃいましたか?」のように重要語句を復唱しつつ確認すれば、自分がどこまで理解できているかも相手に伝わり、的確な説明を引き出すことができます。
冷静に対処すれば、一語聞き漏らした程度で交渉が破綻することはありません。
焦らず確認を入れる習慣を身につけましょう。
長文メールが読めない
出張中には英文メールで長文の連絡や報告を受け取ることも珍しくありません。
しかし英語が苦手だと、段落の多い長文メールを前に「うっ…」と圧倒され、読むのに時間がかかったり内容を取り違えてしまったりしがちです。
文章量が多いとそれだけ不明な単語も増え、途中で嫌になって読み飛ばしてしまうケースもあります。
対策
長文英文は全部を丁寧に訳そうとせず、まず太字や箇条書き・数字など目立つ部分やキーワードから拾い読みしましょう。
ビジネスメールは要点が段落冒頭に書かれていたり、重要事項は箇条書きや番号付きリストになっていたりします。
まず本文をざっと流して「依頼・質問・期限など重要事項はどこか」を探しましょう。
固有名詞、日付や数量、頻出する専門用語にマーカーで印を付け、それらを手がかりに全体像を掴んでから詳細を補完すると効率的です。
どうしても理解が難しい部分は無理せず翻訳ツールの力も借りましょう。
要は「全文を100%正確に訳す」より「要件を正しく汲み取る」ことが大切です。
たとえばメール本文が5段落あっても、最後に「Please let us know your decision by Nov 15.」と書かれていれば重要なのは「11月15日までに決定事項を教えてほしい」という点だと分かります。
こうしたコツを使えば、長文英文メールでも短時間で要点を押さえられます。
読むべきポイントが見えれば焦りもなくなり、落ち着いて対応できるのです。
海外出張で英語が求められる場面

「英語ができないのに海外出張なんて…」と尻込みしてしまう方も、実際にどのような場面で英語対応が必要になるのかを把握すれば覚悟が決まります。
たとえば、次のような場面が挙げられます。
- 会議
- 現地担当者との予定確認時
- メールやり取り時
- 仕様に関する短文のやり取り時
- 予期しない質問への返答時
以下からは、海外出張中によく直面する英語使用シーンを詳しく見ていきましょう。
会議
海外拠点での会議では、自己紹介に始まり、自分の担当分野に関する説明や意見表明を英語で行う機会があります。
とはいえ、流暢な長文英語でまくしたてる必要はありません。
ポイントは「自分の役割や考えを簡潔な英語で伝える」ことです。
結論を先に述べ、その理由や補足を後に続けるロジカルで直接的な表現が求められます。
たとえば、日本語のように前置きや背景説明から入るのではなく、「Our team recommends Option A.」(私たちのチームはA案を推します)のようにまず要点を言い切り、その後で理由を「Because...」と説明するイメージです。
こうすることで自分の発言の主旨が明確になり、英語に自信がなくても相手に「何を伝えたいのか」が伝わりやすくなります。
さらに、自分が会議中に発言する内容は事前に整理し、要点を箇条書きメモにして手元の資料に書き込んでおくと安心です。
当日はそのメモを見ながら話せば、言うべきことを漏らしたり順序を間違えたりする心配も減ります。
会議では長い英作文より「簡潔・明瞭な発言」を心がけ、負担を軽減しましょう。
現地担当者との予定確認時
海外出張中は、現地のスタッフや取引先担当者と日程やアポイントの確認を行う場面が頻繁にあります。
たとえば「明日の訪問時間は何時か」「工場見学の順番をどうするか」など、スケジュール調整のコミュニケーションです。
予定確認では、時間・場所・順序などを誤解なく伝え合うことが最重要になります。
英語が拙くても、確認すべき事項を明確に一つ一つ確認すれば問題ありません。
日時・場所・所要時間といったキーワードを押さえ、チェックリスト的に会話しましょう。
たとえば予定確認では「Let’s confirm tomorrow’s schedule. We meet at 10 am in the lobby, correct?」(明日の予定を確認させてください。午前10時にロビーでお会いするということでよろしいですね?)のように、一項目ずつ疑問形で確認するとスムーズです。
事前に定型の確認フレーズ(「~でお会いしますね?」「~してよろしいですか?」など)を準備しておくと便利です。
また相手の発言を復唱して確認するのも効果的です。
「So, we will… (要約)…, right?」のようにまとめれば、万一聞き間違いがあっても、その場で訂正できます。
予定調整では丁寧なくらい何度も確認する姿勢が大切です。
遠慮せずしっかりすり合わせを行いましょう。
メールやり取り時
出張中でもメールでのコミュニケーションは避けられません。
特に急ぎの連絡事項や重要な決定事項がメールで飛び込んでくることもあります。
英語の長文メールを受け取るとプレッシャーを感じるかもしれませんが、大事なのは素早く要点を把握し、的確に返答することです。
前述したように、まず件名やメール冒頭から要件(依頼なのか報告なのか)を読み取りましょう。
さらにメール本文では数字・日付・固有名詞など目立つ情報をチェックし、返信すべき内容を整理します。
たとえば「~までに回答が必要」と書かれていればそれが最優先事項です。
返信を書く際も、長い英作文をしようとせず端的に結論から書くビジネスメールの基本に忠実に進めます。
簡潔な英文でもポイントを押さえていれば失礼にはなりません。
どうしても英文作成が難しい場合、箇条書きで返答事項を整理するのもおすすめです。
仕様に関する短文のやり取り時
製品やサービスの仕様確認・技術的な質疑応答など、専門的な内容を伴うやり取りも発生します。
こうした場面では、数字・条件・動作など欠かせない要素を確実に伝えることがポイントです。
高度な表現で丁寧に説明しようとしなくても、必要な単語だけ挙げれば会話は成立するケースが多々あります。
たとえばエンジニア同士の簡単なやり取りなら、「Voltage? – 220V. Frequency? – 60Hz. OK? – OK.」のように単語のキャッチボールでも意思疎通できます。
むしろ変に長い文章を使うより、専門用語をはっきり言った方が誤解がありません。
事前に自分の担当分野で頻出する専門語句や略語の英訳リストを作成し、すぐ口に出せるよう練習しておきましょう。
予期しない質問への返答時
会議中の質疑応答や懇親の場などで、思いもよらない質問を英語で振られることがあります。
準備していない内容を即座に英語で答えるのは、英語が苦手な方にとってプレッシャーの大きい場面です。
頭が真っ白になり「Sorry…」と黙り込んでしまうと、場の空気が凍りついて本人もますます焦ってしまいます。
とっさの質問にも慌てないよう、「切り返しの型」を用意しておきましょう。
突然質問されて答えに困ったら、まずはワンクッション置く表現で時間を稼ぎつつ考える余裕を作ります。
たとえば「That’s a great question. May I take a moment to think about it?(良い質問ですね。少し考えるお時間をいただけますか)」のようなフレーズを覚えておけば、即答できない場合でも落ち着いて対処できます。
また、質問の意図が読み取れない時は「In other words, are you asking ______?」(言い換えると______というご質問でしょうか)と確認し、相手の真意をつかむ時間を作るのも手です。
こうした「質問を聞き返す・言い換える」テクニックは、理解不足による見当違いな回答を防ぐのに役立ちます。
そして、回答までの時間稼ぎにもなります。
英語ができない方が海外出張で準備すべきこと

英語力に自信がなくても、次のような事前準備をしっかり行うことで海外出張本番の心配は大幅に減らせます。
- 汎用フレーズを覚える
- 自身の担当領域で頻発する語句リストを作る
- 当日読み上げる台本を練習する
- 資料の英語版を早めに入手する
- 会議資料に要点を書き込む
- 想定質問リストを作る
- 自己紹介文をテンプレート化する
- 要点の箇条整理をする
- 緊急連絡文を短文テンプレ化する
- 当日の移動工程の英語表記を確認する
- 時差対策をする
以下から、こうした出発前に進めておきたい準備を詳しく見ていきましょう。
汎用フレーズを覚える
まずは出張先で頻繁に使う基本フレーズを押さえておきましょう。
挨拶、自己紹介、依頼・確認の表現、謝罪やお礼など、汎用的な英語フレーズをいくつか覚えておくだけで現地での沈黙を減らすことができます。
特に以下のような場面別定型表現は要チェックです。
| シーン | 英語フレーズ | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 挨拶・自己紹介 | Nice to meet you. I’m ___ from ___. | はじめまして。___社の___です。 |
| 依頼 | Could you ~? | ~していただけますか? |
| 依頼 | I’d like to ~. | ~したいのですが。 |
| 確認 | Let me confirm ~. | ~を確認させてください。 |
| 確認 | Do you mean ~? | ~という意味でしょうか? |
| 聞き返し | Pardon? | もう一度お願いします。 |
| 聞き返し | Could you say that again, please? | もう一度おっしゃってください。 |
| 謝罪 | I’m sorry. | 申し訳ありません。 |
| お礼 | Thank you so much. | ありがとうございます。 |
一度覚えてしまえば、さまざまな場面で使い回せる便利な表現です。
フレーズ集を自作しておくのも良い方法です。
「空港/ホテルで使える表現」「会議で使える表現」「雑談で使える表現」とカテゴリー分けし、よく使いそうな英語の言い回しを書き出しておきましょう。
英語力ゼロからでも、伝えるべきことをあらかじめ英訳してストックしておくことは可能です。
限られた準備期間でも「よく使うフレーズ帳を作っておく」などの工夫で出張の成功率を高められるという考え方もあります。
たとえば乾杯のあいさつ一つとっても「Thank you for having us. Cheers!」のように覚えておけば現地のパーティーで沈黙せずに済むもの。
覚えたフレーズは声に出して練習し、条件反射で口をついて出るレベルにしておくと安心です。
自身の担当領域で頻発する語句リストを作る
自分の業務内容や業界分野に特化した専門用語や頻出フレーズは事前にリスト化しておきましょう。
たとえば、エンジニアなら「不具合(bug)」「仕様(specification)」「検証(test)」といった単語、営業なら「契約書(contract)」「見積もり(quote)」「発注(place an order)」など、日頃の業務で頻繁に使う日本語を英語で言えるよう整理しましょう。
英単語だけでなく簡単なフレーズ(「~の進捗は?」「~に問題があります」など)も併せてまとめておくと万全です。
専門用語に関しては、「日本語→英語」の変換に時間がかかることが多いので要注意です。
とっさに出てこないと会話が止まってしまうため、重点的に準備しましょう。
先のように、専門用語の準備は海外出張成功のカギです。
現地で日常会話が多少つたなくても、肝心の専門語が伝われば業務上の目的は果たせます。
逆に専門的な内容が説明できないと信頼性にも関わります。
したがって、業界特有の表現は最優先で押さえるべきといえます。
リスト化ができたら何度も音読し、実際の会話でその単語が出てくるイメージトレーニングをしておきましょう。
当日読み上げる台本を練習する
現地で実際に読み上げる可能性のある文章は、出発前に作成して練習しておくことをおすすめします。
たとえば、会議で自社プレゼンを行うならオープニングやクロージングの文章、報告会でスピーチをするなら冒頭の挨拶文などです。
覚える必要はないものの、事前に声に出して読んでおくことで本番でもスムーズに言えるようになります。
海外出張は緊張で頭が真っ白になりがちですが、何度か口にした文章であれば体が覚えていて自然に声が出ます。
想定されるシナリオを書き出し、実際に使うフレーズを準備しておけば当日落ち着いて対応できます。
たとえば製品紹介のプレゼンなら、「競合製品との違いを問われたときの回答」まで英文で用意しておくのが理想的だとされています。
それだけ準備しておけば、急な質問にも動じずに済みます。
実際、「その場で英作文はできないものと考え、伝えるべきことが決まっているものは確実に準備する」ことが推奨されています。
想定問答集を英文で揃えるのは手間ですが、短期間で英語力を飛躍的に伸ばすのは難しい以上、準備できる文章は全部用意していくくらいの心構えが必要です。
作成した台本は何度も音読して発音やイントネーションもチェックしましょう。
実際に声に出すことで見えてくる言いにくい箇所は、事前に言い換えを検討することもできます。
こうした「台本練習」をしておけば、本番で多少緊張しても言葉が詰まりにくくなります。
内容を丸暗記する必要はないものの、「この流れで話す」という筋道が頭に入っているだけで心理的負担は下がるのです。
資料の英語版を早めに入手する
出張先で使用するプレゼン資料や会議資料があらかじめ分かっている場合は、その英語版(または英語資料)を早めに入手して目を通しておきましょう。
自社提供の資料であれば自分で英訳版を用意する、相手先から提示される資料であれば事前にもらえないか交渉する、といった工夫がおすすめ。
英語資料を事前に確認するメリットは、専門用語や重要項目を事前に把握できる点にあります。
全文細かく理解できなくても、見出しや図表、箇条書きなどから要点を推測し、キーワードに注釈を書き込むことができます。
当日初めて英語資料を目にすると焦りますが、事前に目慣らししておけば「この単語はあの意味だな」「この章では○○について述べているな」と余裕を持って追えるもの。
特に、交渉や契約関連の文書は要注意です。
たとえ正式な契約書をその場で作成しなくても、現地で提示される合意書・覚書・要点整理など英文書類をその場で確認しなければならない場面は十分あり得ます。
英語が苦手だと、どうしても表面的な語句の意味だけで判断してしまい、相手の意図と自社の認識にズレが生じる危険があります。
たとえば契約条件の微妙な表現違いや数字の単位の解釈ミスなど、後々トラブルになりかねません。
こうした局面では、文章全体を完全に理解できなくても、重要語句がどの位置に出てくるか、条件を示す表現(if,unless,notなど)や数量・単位の扱いだけでも丁寧に確認する姿勢が必要です。
事前に似たような契約書のひな型に目を通し、頻出の言い回しや条項表現に慣れておきましょう。
「細かいニュアンスまで自力では読み取れないかもしれない」という場合は、現地で即答せず「一度持ち帰って確認させてください」と伝える勇気も大切です。
誤解に基づく合意を避けるために、契約関連資料では慎重すぎるくらい確認して臨みましょう。
専門語句の英語版を事前に整理しておく
資料対策とも関連して、業務に関わる専門用語や業界用語の英訳一覧も作っておきましょう。
たとえば提案資料中の専門用語、日本語の社内用語、製品名・部品名などを英語で何と言うかリストアップし、出張前に頭に入れておきましょう。
すると、現地で説明が止まらず交渉の流れを維持しやすくなります。
特に技術分野では、機械の型番や工程名ひとつ分からないだけで説明に詰まってしまうことがあります。
「これを英語で何と言うか分からない…」という事態を減らすために、知っているつもりの日本語専門語を片っ端から洗い出し、その英語訳・補足説明を書き添えておきます。
出張に同行する同僚がいればチーム内で専門用語集を共有しておくのもおすすめ。
準備したリストは常に携帯し、現地でも確認できるようにしましょう。
必要な言葉がすぐ出てくる状態にしておけば、説明が途中で止まることなくスムーズに進みます。
また、相手側の専門用語に遭遇した場合も、自分たちの用語リストと照らし合わせながら理解することで混乱を減らせます。
専門用語を制する者が出張を制すといっても過言ではありません。
土台となる語彙力を固めて臨みましょう。
会議資料に要点を書き込む
出張先で使う会議資料やプレゼン資料には、自分が説明すべきポイントを事前に書き込んでおくと安心です。
資料の各ページごとに「ここで伝えるべき要点」「補足事項」などを付箋や余白にメモしておきます。
当日はそのメモに沿って話すだけなので、緊張していても説明が漏れたり順序が入れ替わったりしにくくなります。
特に英語で説明する場合、日本語で考えたことをその場で英訳するのは難しいため、あらかじめ英文のキーフレーズを書いておくとスムーズです。
たとえばグラフを示すスライドなら、「As you can see, sales increased by 20%...(ご覧のとおり売上が20%増加しました…)」といった定型文をメモしておき、読み上げれば良いようにしておきましょう。
こうしておけば説明途中で迷うことも減り、聴衆の前でも落ち着いて話せます。
会議資料は自分専用のカンペにしてしまうイメージで、要点と英語フレーズを書き込む活用をしましょう。
準備段階で資料を読み込み要点を書き出す作業そのものがリハーサルにもなります。
資料に自分だけの道しるべが付いていれば、本番で配布資料を見るだけで説明内容が頭に浮かび、自信を持って話を進められるのです。
想定質問リストを作る
先ほど「予期しない質問への対策」でも触れた、出張中に受けそうな質問を事前に予想し、リスト化しておくことはおすすめ。
特にプレゼンや会議で自分が説明する内容については、「相手が疑問に思いそうな点」「突っ込まれそうな点」を洗い出し、それに対する回答を英語で用意しておきます。
たとえば製品紹介なら「価格設定の理由」「他社製品との違い」などの質問が考えられます。
質問に対し「Our product stands out due to...(当社製品の特徴は…です)」のような形で答えの型を作っておきます。
想定問答を文章で準備するのが難しければ、回答のキーワード箇条書きでも構いません。
大事なのは「こう聞かれたらこう答える」パターンを頭に入れておくことです。
これにより、急な質問でも「あ、用意していた質問だ」と落ち着いて対応できます。そして、用意していない質問でも似たようなテンプレートを応用して答えやすくなります。
質問リストを作る過程で、自分の説明内容に穴がないか点検できる副次的な効果も。
実際に質問されるかどうかは別として、準備しておくことで精神的なお守りになります。そして、万全の準備は自信にもつながるのです。
「備えあれば憂いなし」の姿勢で挑みましょう。
自己紹介文をテンプレート化する
出張先で初対面の相手に会う機会が多い場合、自己紹介の定型文をあらかじめ決めて練習しておくと便利です。
名前・所属・役割・今回の出張目的などを含んだ自己紹介フレーズを用意し、暗記してしまいましょう。
たとえば「Hello, my name is ___, and I’m a ___ at ___ Company. I’m here to ___.」(こんにちは、___社で___をしております___と申します。今回は___のために参りました)といった一連の流れです。
こうしたフレーズをスラスラ言える状態にしておけば、初対面の場でも緊張せず口火を切ることができます。
始まりが安定すると、その後のやり取りも落ち着くものです。
特に英語に苦手意識がある人ほど、最初の一文でつまづくと自己紹介全体がグダグダになりがちです。
逆に初めのフレーズをクリアすれば気持ちに余裕が生まれ、その後の質問にも対応しやすくなります。
テンプレ自己紹介には、業界特有の用語や専門キーワードも盛り込んでおくと会話のきっかけになります(例:「趣味で○○をしています」「担当プロジェクトは△△です」など)。
いずれにせよ、自己紹介は最初に必ず訪れる英語スピーキングの場です。
自己紹介を乗り切れば波に乗れます。
したがって、決まった型で淀みなく話せるよう事前準備しておきましょう。
要点の箇条整理をする
自分が出張中に相手に伝えるべき事項を箇条書きで短く整理しておくことも大切です。
頭の中にある考えを日本語で良いので箇条書きに落とし込み、英語で言うとしたらどの単語が必要かチェックします。
たとえば、出張の最重要ミッションが「新製品の特徴アピール」「現地スタッフへの技術指導」「顧客からのフィードバック収集」だとしたら、それぞれについて伝えるべき要点を3つ以内に絞って箇条書きにします。
情報を絞り込むことで、自分の中で伝える順序が明確になり、話があちこち飛ぶのを防げます。
英語で話す際も、伝えるポイントが整理されていれば表現が多少拙くても内容は論理的に伝わるもの。
逆に準備不足だと、英語以前に「何から話そう…」と考えているうちに沈黙してしまいます。
言いたいことリストを事前に作っておけば、必要な情報を即座に取り出せて会話の流れを崩しません。
たとえば商談でアピールしたい点が5つあるなら、重要度順に1~3までに優先順位を付け、本番では上位3点だけ確実に伝えるようにします(残りは時間があれば触れる程度でOK)。
このように主張や要件を整理・限定しておくことで、頭の中が整理され英語でも迷いなく発言できるのです。
出張直前には自分用の「要点メモ」を作り、機内などで再確認しておきましょう。
緊急連絡文を短文テンプレ化する
海外出張では予期せぬトラブルが起こる可能性もあります。
フライトの遅延、予定の変更、体調不良や事故対応など、緊急の連絡を英語でしなければならない場面も想定しておきましょう。
そんな時のために、緊急連絡用の簡潔な文章をテンプレート化して準備しておくと安心です。
たとえば「出張先でトラブルが発生し、帰社日が遅れる」といった事態を想定し、上司や取引先に送るメールの文面をひな型で用意しておきます。
「Due to an unexpected issue, I need to extend my stay by two days. I apologize for any inconvenience.」(予期せぬ問題により、現地滞在を2日延長する必要があります。ご迷惑をおかけし申し訳ありません)のような文章です。
あるいは会議への遅刻が避けられない場合の電話連絡用に「I’m sorry, I’m running 30 minutes late due to traffic.」(申し訳ありません、交通事情で30分遅れます)といったフレーズを準備しておきましょう。
緊急時は焦って頭が回らなくなるものですが、ひな型があればコピペ感覚で伝えられるわけです。
内容を考える時間をあらかじめ削減しておくことで、いざという時パニックにならずに済みます。
もちろん実際の状況に合わせて多少のアレンジは必要ですが、テンプレがあるだけで心構えがまるで違います。
万が一に備えて「使わずに済めばラッキー」くらいの気持ちで準備しておきましょう。
当日の移動工程の英語表記を確認する
海外出張では空港・駅・ホテルなど公共の場で英語表示の案内に従って移動しなければなりません。
出張当日に迷わないためにも、自分の移動工程に関わる英語表記を事前にチェックしておきましょう。
たとえば乗り継ぎ空港の案内表示(「International Transfers」「Baggage Claim」「Customs」など)がどんな英単語か把握しておけば、当日サインを見逃さず動けます。
鉄道や地下鉄を利用するなら路線図上の駅名の英語表記や、「乗り換え」「出口」を意味する表現(「Transfer」「Exit」)を確認しておきましょう。
現地オフィスへの道順も、住所や建物名を英語でメモしてタクシー運転手に見せられるように準備しましょう。
出張前にGoogleマップや空港の公式サイトで案内図を見ながら、「ここでこう表示されるのか」と予習しておくと安心感が違います。
当日は緊張や疲労で注意力が落ちている可能性もあるのです。
したがって、事前知識があるだけで戸惑いが減ります。
特に初めて訪れる国・都市では、言語だけでなく文字(アルファベット以外の場合も)の違いも考慮して、主要な標識デザインも頭に入れておきましょう。
移動で迷わず時間と心の余裕を確保できれば、仕事にも集中できます。
時差対策をする
海外出張では渡航先と日本との時差も考慮に入れる必要があります。
時差のある地域へ向かう場合、相手企業との連絡や会議時間の設定で認識のズレが生じやすくなるからです。
英語が苦手な状態だと、特に相手のメール返信のペースやミーティング設定時刻の意図を読み違え、余計な焦りや遅れを招くことがあります。
たとえば相手からの返信がなかなか来ないと「急かされているのでは」と不安になったり、逆に相手が勤務時間外なのにこちらがすぐ返信を期待して待ちぼうけになったり、といった具合です。
そこで、出張中に往復する連絡がある場合は、現地時間と日本側(または相手側)の勤務時間帯を照らし合わせて整理しておきましょう。
具体的には、自社オフィスの営業時間と現地時間との対応表を作っておきます(例:「日本の午前9時=現地の前日の午後5時」など)。
さらに、現地の休日やサマータイムの有無も確認しておくと万全です。
すると「いま連絡したら相手はもう退社している時間だな」「返信が翌日になるのは当然だな」と予測でき、無用な焦りや勘違いを避けられます。
また、自分自身の体調管理のためにも時差ボケ対策は重要です。
到着後早く現地時間に体を慣らす工夫(機内で睡眠を調整する、到着初日から太陽光を浴びて活動する等)をしておけば、「頭がボーッとして英語が余計聞き取れない…」といった事態を防げます。
時差という「別軸のズレ」に備えることも、グローバルなビジネスでは見落とせない準備です。
英語ができない方が海外出張を乗り切る方法

実際の現場で英語への苦手意識を克服しつつ、業務を進めるための具体的な対処法として、次が挙げられます。
- 一文を短く区切って話す
- わからなかったら即「聞き返し」のフレーズを言う
- 数値・固有語句だけは確実に伝える
- 複雑な説明なら紙や画面を使う
- とにかく単語を羅列し無音を避ける
- 主張を3つ以内に絞る
- 不可欠な要件を先に述べる
- 短い確認を挟み誤解を防ぐ
以下からは、それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
一文を短く区切って話す
長々とした英文で一気に話そうとすると、途中で息切れしたり文法がこんがらがったりして結局伝わらなくなりがちです。
そこで「一文を短く区切って、小出しに伝える」ことを意識しましょう。
たとえば日本語的に「今回のプロジェクトでは私が開発をリードしており、スケジュール管理も担当しています」と一文で説明したいところですが、英語では「I am leading the development of this project. I am also in charge of schedule management.」のように文を二つに分けると伝えやすくなります。
短文を区切って重ねる形なら、一度に考える内容が少なくて済むため英語に不慣れでも話しやすく、相手も理解しやすいメリットも。
文が短ければ主語・動詞の対応関係もはっきりするので、文法ミスも減ります。
沈黙が怖くて一気に話そうとして失敗するくらいなら、小刻みに情報を出してキャッチボールを続ける方が得策です。
また、短文で話すことで相手が途中で相槌を打ったり質問したりしやすくなり、双方向のコミュニケーションが活性化します。
反対に長い一文をダラダラ話すと相手はどこで口を挟んで良いか分からず、互いに負担です。
「句点(ピリオド)は早めに打つ」くらいの感覚で、伝えたい内容をいくつかの短い英語に切り分けて話しましょう。
わからなかったら即「聞き返し」のフレーズを言う
相手の英語が聞き取れなかったり、意味を理解しかねたりした場合は、間髪入れずに聞き返すことが重要です。
遠慮や恥ずかしさから黙って頷いてしまうと、その先の会話はますます分からなくなります。
実際、ビジネスシーンでは「分からないのに分かったふり」は厳禁であり、分からないときはすぐ確認するのが鉄則です。
聞き返す際に役立つ定番フレーズをいくつか決めておきましょう。
たとえば、次が挙げられます。
- 「Pardon?」 「Sorry?」(今のが聞き取れませんでした)
- 「Could you say that again, please?」(もう一度おっしゃっていただけますか)
- 「Could you speak a little more slowly?」(もう少しゆっくり話していただけますか)
- 「Could you explain in another way?」(別の言い方で説明していただけますか)
こうしたフレーズを即座に口に出せるよう練習しておき、聞き逃した瞬間に反射的に使います。
ポイントは、間を置かず即対応することです。
時間を置くと言いづらくなります。そして、相手も次の話題に進んでしまうかもしれません。
「ごめんなさい、今の部分が理解できませんでした」と伝えるのは決して失礼ではなく、むしろ相手にとっても自分の言ったことを確認してもらえる安心感があります。
お互いの誤解を防ぐためにも、有耶無耶にせずその場で確認しましょう。
また、「今の単語は私にはなじみがないのですが、意味は○○ということで合っていますか?」のように自分の理解を言い添えて確認する方法も効果的です。
聞き返しをためらわない姿勢が身につけば、英語のヒアリングに対する心理的な怖さも薄れていきます。
「わからなければすぐ質問」が当たり前になれば、会話は止まらずに済むのです。
数値・固有語句だけは確実に伝える
ビジネス上の会話では、伝えるべき数量・日時・固有名詞などの情報を正確に共有することが何より大切です。
英語でうまく文章を組み立てられなくても、重要な数字と固有名詞だけは相手に確実に伝える姿勢を持ちましょう。
たとえば「納期が3日遅れる」という報告なら、細かい理由説明が拙い英語でも「3 days delay」というキーワードさえはっきり伝えれば、本質的な情報は相手に伝わります。
価格交渉でも「$5,000 budget limit」のように数字と言葉の組み合わせを示せば、細かい文章にしなくても意思表示できます。
複雑な文章を無理に作ろうとして肝心のデータを間違えるより、キー情報だけ確実に伝える方が誤解が少ないのです。
コミュニケーションにおいて数字や固有名詞は万国共通であるため、自信を持って言い切りましょう。
また、自分が発言するときだけでなく、相手の話を聞くときも数値・名称に注目します。
重要単語さえ聞き取れれば前後は推測できます。
そして、質問で再確認することも容易です。
たとえば先方が「We will ship 120 units by next Friday.」と言った場合、「120」という数字と「next Friday」という日付が聞き取れれば十分です。
細かい前置詞が聞こえなくても、「120個を来週金曜までに出荷」という意味だなと理解できます。
要するに、会話の肝となるコア情報のやり取りに集中することが大事なのです。
お互いに数字や名前の認識が合っていれば、枝葉の部分は後からフォローできます。
全体を完璧な英語で伝えようとして核心を間違えるくらいなら、核心だけを確実に伝えればOKという割り切りを持ちましょう。
交渉やミーティングの流れを安定させる効果もあります。
複雑な説明なら紙や画面を使う
難しい内容や言葉だけで説明しにくい事柄は、無理に口頭説明せず紙や画面を積極的に使って補いましょう。
人に何かを伝える手段は言葉だけではありません。
図解・写真・パワーポイント資料・実物のデモンストレーションなど、視覚情報を駆使することで言語の壁を下げることができます。
たとえば製品の仕組みを説明するなら、回路図やフローチャートを見せながら指差しで要点を示せば、細かな英語を使わずとも相手は理解できます。
交渉で新提案を出す際も、要点を箇条書きにした紙を渡して一緒に見ることで、聞き間違いや認識ズレを防げます。
英語に自信がない方ほど「話さなきゃ」と思いがちです。
ビジュアルや文字情報を共有する方が正確で早い場合も多々あります。
特に海外では、言語や文化の異なる人同士が仕事をする場面では図や表での説明が重宝されます。
相手もきっとあなたの第二言語としての英語力を理解してくれるはずであるため、紙に書いて示すことを臆する必要はありません。
むしろ相手からホワイトボードに図を書いて説明してくれることもあります。
お互いに視覚情報を用いれば、「言っているつもりだったのに伝わっていなかった」という齟齬も起きにくくなります。
とにかく単語を羅列し無音を避ける
会話中に文章が作れなくて詰まってしまったら、沈黙するより単語だけでも並べてみるのが得策です。
沈黙は相手に「何も伝えることがない」または「話す意思がない」と受け取られるリスクがあります。
一方、単語の羅列だけでも言いたいキーワードを発すれば、相手はこちらの意図を汲み取ろうと努力してくれます。
たとえば相手に何か提案したいが文章にできない場合、「Improve…quality…process…together」のようにキーワードを順に言ってみるだけでも、「品質改善のプロセスを一緒にやりたいのかな?」と推測してもらえるかもしれません。
実際、会話のキャッチボールでは相手も文脈から意味を補完しながら理解しようとしてくれるものです。
先述したように、文法を気にしすぎて沈黙するくらいなら単語だけでも口に出すべきで、沈黙を避けることで会話が止まらず進みます。
ただし、単語を羅列する際は抑揚や表情、ジェスチャーも使って補いましょう。
たとえば「Problem…schedule…delay」と深刻な表情で言えば、「スケジュールに問題があって遅れが出ている」ことが伝わりやすくなります。
言葉以外の情報も総動員して意思表示するのです。
これはある意味、外国語を十分話せない子供が身振り手振りで訴えるのと同じですが、大人のビジネスでも恥ずかしがる必要はありません。
伝えるべき内容を伝えることが最優先であるため、単語だけでも伝われば御の字です。
極端に言えば「文章で話さなければならない」という固定観念を捨て、伝わればOK!という割り切りで単語を伝えてみましょう。
主張を3つ以内に絞る
自分が伝えたい要点や提案事項は多くても3つまでに絞って話すようにしましょう。
あれもこれもと盛り込みすぎると、自分自身も整理できずに混乱します。そして、相手にとっても理解が追いつかなくなります。
「言いたいことは三点あります」と最初に断って話すくらいがちょうど良いボリュームです。
たとえば契約条件の交渉で主張したい点が5つある場合でも、「特に重要な3点」を優先順位付けしてまず伝え、それ以外は二次的なものとして扱います。
そうすることで自分の頭の中がクリアになり、限られた英語力でも論点を明確に伝えやすくなります。
相手にとっても、三つ程度の主張なら理解しやすくポイントを押さえやすいでしょう。
話題を絞ることで会話があちこちに飛びにくくなり、交渉やディスカッションの流れを整理しやすくなる効果もあります。
また、「3つ」という数には心理的な効果もあります。
欧米のコミュニケーションではしばしば「Rule of three」(3の法則)と呼ばれ、三点に要約された主張は覚えやすく説得力があると言われます。
自分自身も「あと3つ伝えればいい」と思えば気が楽になります。そして、一つ一つに集中できます。
逆に次から次へと言いたいことが出てくる状態だと、英語以前に内容が整理されておらず伝わりません。
「メッセージは厳選する」と決めて臨むことで、頭の中の翻訳負荷も減り、結果としてシンプルで伝わる英語になるのです。
質疑応答でも、自分の主張ポイントがはっきりしていれば、相手の質問に対して「あの3点のうちどれに関する質問か」を瞬時に判断でき、回答もしやすくなります。
少数精鋭の主張で勝負しましょう。
不可欠な要件を先に述べる
会話や交渉では、最も重要な要件・結論を真っ先に提示する習慣を身につけましょう。
これは英語が苦手な方に特に有効なコミュニケーション術です。
結論を後回しにして前置きから入る話し方は、日本語ではよくあるものですが、グローバルな場では誤解やすれ違いを生みやすくなります。
欧米では「結論を先に述べ、理由や詳細は後に回す」スタイルが基本であるとされています。
大事な要件を最初に伝えてしまえば、後の細かい説明が多少不完全でも方向性は共有できます。
たとえば出張延長の許可を得たいなら、いきなり「I need to extend my stay by two days.」と本題を述べ、その後に理由を説明すれば相手は核心を即座に理解できます。
逆に理由を長々説明して最後に「なので延長したい」と言うと、英語では伝わる前に混乱を招くかもしれません。
重要な点を先に述べるメリットは、「相手の理解が早まり交渉の方向性が定まること」です。
お互い「何について話しているのか」を早い段階で共有できるため、その後のやり取りも焦点がぶれにくくなります。
仮に途中で別の話題に移っても、先に述べた要件に立ち返れば話をリセットできます。
要するに、コミュニケーションの軸を最初に提示するイメージです。
英語に不慣れだとつい前置きで時間を稼ぎたくなりますが、勇気を持っていきなり本題を言いましょう。
その方が結果的に双方にとって親切です。
細かな背景説明や理由付けは後からいくらでも足せます。
自分でも「あれ、結局何が言いたかったんだっけ?」となるのを防ぐためにも、言いたいこと(要求・提案など)はまず口に出す習慣を意識してください。
短い確認を挟み、誤解を防ぐ
コミュニケーションの途中途中で、簡単な確認を差し挟むことで誤解を防ぐことができます。
たとえば相手の発言に対して「So, you mean ____?」(つまり____ということですね?)と短く確認してみたり、自分の提案に対して「Is that okay with you?」(この内容でよろしいですか)と尋ねたりする方法です。
すると、互いの認識がズレていないかその場で確認できます。
具体的には、相手が長く話した後や重要な決定事項の前には、一言「確認のため復唱する」ことを習慣づけます。
たとえば相手が「今回の契約では価格は据え置きだが、納期を1ヶ月前倒ししてほしい」と英語で言ったとしましょう。
その場合、「Let me confirm: the price remains the same, and we deliver one month earlier. Is that correct?」 のようにこちらで理解した内容を要約して尋ねましょう。
相手が「Yes, exactly.(はい、その通りです)」と言えば認識共有が完了します。
そして、「No, not exactly.(いいえ、少し違います)」と言えばその場で修正できます。
このように確認と修正を逐一行うことで、やり取りのズレを最小限に抑えられるのです。
英語ができないけど海外出張するなら、必要な場面だけ確実に対応できる形を作ろう!

海外出張では会議や日程調整、現地スタッフとのやり取りなど、仕事に直結する場面で英語の負担が表れやすくなります。
だからこそ、出発前に専門用語の整理や台本準備などできる限りの下準備をしておくことで、本番での判断が安定し、自信を持って行動できます。
現場では、ここまで紹介したように短い文で伝える・聞き返しを即使う・数字と固有語を優先して伝えるなどの工夫を凝らすことで、会話の流れを止めずに乗り切ることが可能です。
大切なのは、英語が苦手でも怯まずコミュニケーションを続ける姿勢です。
事前の準備と現場での進め方を整えることで、英語に不安があっても出張業務を落ち着いて遂行しやすくなると私たちは考えます。
グローバルスクエア英語教室では、日本語と英語の構造差に基づく文構造力メソッドで、英語への「変換力」を土台から養成する指導を提供中です。
5文型を軸に日本語から英語へスムーズに組み立てる訓練を積むことで、会議や交渉で必要な英文を自力で組み立てやすくなります。
英語ができないと感じる方でも、基礎から論理的に組み立てる力を伸ばすことで劇的に話しやすくなるのです。
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